インタビュー

積極的に新しい挑戦や不確定なものを取り込んでいく、それが面白い。

YUSUKE KOBAYASHI

ー会社の設立までの経緯を教えてください。

新卒からずっとエンジニアをやっていて、2社目の会社に10年ほど勤めていました。
その後、役員として一つの会社創立に携わりましたが数年経ち事業方針がちょっと自分と違うなと思い、そこから独立しました。
前職の代表が営業出身だったので開発からキャリアを始めた自分とは視点に違いがあり「エンジニア目線での会社を立ち上げよう」という点が創業のきっかけになりました。そして、2021年に設立しました。

ー会社設立からこれまでの所感を聞かせてください。

弊社の創立メンバーが「組み込み」という指揮制御プログラムの開発、またパチンコ業界の機器の開発のノウハウを持っていて、最初の1〜2年は元々個人的にお付き合いのある取引先会社のつながりを重視しそれらの仕事を継続することに注力しました。3期目以降はそれらとは別でWEBアプリケーションやAI、クラウドといった領域を含めた新規事業の拡大を進めています。

ーこれまででつらかったのはどういう点ですか

最初は、従業員が増えるたびに給料を払わなきゃいけないというプレッシャーがのしかかってきて、その度に精神的な負荷にはなっていました。
「潰れたらどうしよう」という。現在はそこを乗り切ってメンタルはすごい落ち着きました。
なるようにしかならないし、そのプレッシャーも楽しむという考え方になりました。
プレッシャーが発生しているということは、前進や展開が発生しているということだから。
体力的な面で言えば、現在私が営業も現場見るのも全部やってしまってる状況なので業務的にしんどい時期にあるかも知れません。
経営面では正直まだ落ち目がまだ来てなくて、逆にそれがちょっと不安です。停滞が発生した時に、どう計画を修正をしたらいいのかのノウハウがない。

一時的にきついというケースであれば、昨年末に1〜2ヶ月できつい時期がありました。
一気に他の業務をやっている人的リソースをアサインしなきゃいけない状況になって、納品の締切も絶対決まっていたので、土日に自分を含めて社員総出で作業をすることになりました。自分が休日出社するのはいいんだけど、休日に作業している社員を見るのは心苦しかったです。
社員にそうさせてしまった原因を作ったのは私の見積もりが甘かったことに起因しますので。

ー採用方針について。「会社の雰囲気が自由で、仕事と遊びのメリハリがある」という社員の意見が多かったんですが、その点はどう考えていますか?

自分がそういうタイプだから自然とそうなってしまって、社員もそれを継承してくれているんだと思います。設計しようとしたわけじゃなく「1日8時間は勤務時間なんだから、その時間を楽しもう」としていたら勝手に会社がその雰囲気なりました。
個人的には「切り分ける」って言葉もあまり必要ないと思っていて、全部つながった方がいいと思っています。もっと遊んでほしい。ゲームも置いてるけど「仕事上での障壁になってたら撤去しよう」と思っているものの、実際はコミニュケーションだったり息抜きだったり、いい作用しかないです。

あと、社内イベントは定期的にやろうとしています。現在10人社員がいて、「みんな仲がいいから休日も遊ぼう」ってなる。相性が合わない人がいたり増えてくると、どうしてもその輪がなくなってしまうんで、正直、採用時点での見極めは大事な基準にしています。
話してみて、コミュニケーション取れる取れないじゃなく、「ポジティブなものを何か秘めてる」と感じたら採用しています。その一方で、わけわかんない、トリッキーな人材を雇いたいって気持ちもあります。今はメンバーの足並みが揃って仲いいから、不確定要素を取り入れることでそれまでになかった新しい視点を獲得できるかなっていうことも期待していたり。

ー未経験者の採用でポテンシャルを測るのは難しくないですか?

例えば、ある社員は面談の時に業務経験がないけど自作のAIを持ってきて、それで競馬のレース結果を予想させてみたら当たったというのがありました。ものすごい説得力になったので採用に至りました。また、正社員採用の前に短期間の評価要員として働いてもらい、その時に視点とコミュニケーションの取り方を見て「エンジニアに向いてるな」と思えたことがありました。

エンジニアに向いてる向いてないの基準は、「仕様書」という「ロジカルな記載」に対して挙動の指摘ができるかどうかは重要だと考えています。その思考は文系すぎる考えだとなかなかできません。ロジカルな思考を持っているからこそ「この記述に対してこういう動きをする」っていう一つ一つのフローチャートが理解できる。その解釈ができるかどうかだと思います。

ーこれから採用したい人材の職域を教えてください。

エンジニア、営業、マネジメントですね。
今は私ともう一人で、プロジェクトを管理し取引先との折衝をやっていますが、プレイングマネージャーみたいな感じになってキャパの限界を感じているので、理想としてはマネジメント適性がある人がありがたいです。コミュニケーションに負荷を感じない人がいいですね。
あとは、事務です。来月からパートの方が来ます。後々社員としての採用を考えています。
今スカウト形式の採用をやっているのだけど、どうにかして求職者から応募してもらいたいですね。そのほうがこちらからして不確定性が増えるので。
即戦力の中途採用にこだわってはいないので、未経験者でも遠慮なくトライしてほしいです。

ー最後に、今後の経営の見通しを聞かせてください。

このオフィスを構えて一年半になるんですが、もう引越しの検討しなくちゃいけないくらい、予想の5〜6倍で規模が大きくなっていて、うれしい限りです。でも、まだまだ「面白い」とか「楽しむ」というのを大事にして、採用に関しても事業に関しても、積極的に新しい挑戦や不確定なものを取り込んでいきたいです。